活動報告


三橋和彦

課外活動を通したソフトスキルの獲得に関する研究
   ~リーダー教育における集団スポーツの役割と効果~

三橋和彦

(佐世保工業高等専門学校 電気電子工学科 准教授)

活動の内容

 私は、高専の運動系クラブ活動には高校とは違う教育的側面があると 考えています。というのも、(高専生が目指すであろう)高専大会などは ごく限られた競技コミュニティーでしかありません。にも関わらず多く の先生が情熱を傾けるのは、学生達が「人生を豊かにする何らかのスキ ルや経験」を得ていると感じているからではないでしょうか?  一方、社会は「現場のリーダー」という人物像を高専卒業生に求めて きました。しかし近年では大学や大学院へ進学する者も多く、むしろ「 社会のリーダー」たり得る資質が求められています。
 そこで本研究では、人間の能力のうち「ソフトスキル」と呼ばれる能 力群に着目して、それらが集団スポーツを通じて獲得される過程を明ら かにしたいと考えています。ソフトスキルは統率力や協調性、コミュニ ケーション能力など社会人として活躍するための「能力」を多く含んで いて、リーダーの育成には重要です。それらが課外活動を通してどのよ うに獲得されていくかを高専の現役・卒業生を対象に調査したいと思っ ています。また、高専教育の延長にあるべき教育のあり方を検討するた め、防衛大学校や海上保安学校など、専門職に直結した教育機関につい ても調査したいと考えています。